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インドネシアを知るための50章 / 明石書店

インドネシアを知るための50章 / 明石書店

“知るため”シリーズ、お世話になってます!
シンガポールを知るための62章【第2版】
現代フィリピンを知るための61章【第2版】

現代ベトナムを知るための60章

に続いて、
「インドネシアを知るための50章」を読みました。
 

シンガポールフィリピンベトナムの時にも書きましたが、
この「エリア・スタディーズ」 “知るため”シリーズは、
そのエリアを専門としていたり、そのエリアに住まう人たちが
パートを分けて、それぞれの得意分野について執筆をしますので、
一通り目を通せば、そのエリアの全体像がだいたい見えてきます。

ましてや、このインドネシア版は、
歴史、文化、政治経済、人物などの社会ジャンルではなく、
「モノ」単位で書かれていたので、
社会好きの僕からすると、若干の物足りなさがありましたが
インドネシアをより身近に感じることができました。

第1章~第50章までずらりと並んだ
インドネシアを象徴する「モノ」の数々をまずはご覧ください。
おもしろい編集方法ですよね(笑い)
  ↓↓↓↓↓

 第1章 ルピア --- いまだ続く通貨危機の影響
 第2章 金 --- 戦後賠償の黒い影と経済スキャンダルのシンボル
 第3章 鋼 --- 鉱山開発と住民の犠牲
 第4章 アルミニウム --- 日・イ双方の思惑が絡んだプロジェクト
 第5章 ニッケル --- 鉱山と土地問題
 第6章 石油・天然ガス --- 権力の資金源
 第7章 ヤシ --- ヤシをめぐる超能力者とふつうの人びと
 第8章 パームオイル --- 「清潔」「健康」志向と森林火災
 第9章 合板 --- 巨大財閥が進めた森林破壊
第10章 エビ --- 集約養殖とマングローブ林伐採
第11章 マグロ --- 外国漁船の半数は不法操業
第12章 カツオ --- 日本の食卓を支えるカツオと鰹節
第13章 ナマコ --- 海民と華人
第14章 真珠 --- 日本人ダイバーの命懸けの産物・白蝶貝
第15章 コメ --- 村人たちは大食い早メシ
第16章 肥料 --- 開発の功罪と経済危機をどう克服するか
第17章 テンペ --- 厳しい環境を飄々と行商するたくましい女性たち
第18章 ドリアン --- トゲに覆われた果物の王様の素顔
第19章 アクア --- 改善進まぬ水道インフラ事業
第20章 粉ミルク --- 「向こう三軒両隣」で経済危機を乗り切る
第21章 コーヒー・紅茶 --- 甘くて苦い植民地支配の遺産
第22章 ジャムゥ --- 民衆の思考と技法
第23章 丁子 --- 甘美な香りに隠された搾取・汚職
第24章 白檀 --- 侵略・虐殺に翻弄される「白檀の島」
第25章 ガバガバ --- サゴヤシの持続可能な利用
第26章 家 --- 伝統家屋を消滅させた日本のODA
第27章 おみやげ --- 他者のための自文化
第28章 GPS --- 地図づくりをとおした草の根の自然資源管理
第29章 ゴング --- 稲作農耕社会のアンサンブル
第30章 カセット --- ダンドウットは庶民の一番人気
第31章 携帯電話 --- 進まない電気通信事業
第32章 パソコン --- 民主化をあと押しするインターネット
第33章 テレビ --- ファミリー企業による民放の急成長
第34章 飛行機 --- 国産機関発をめぐる政治的野望と汚職
第35章 車 --- スハルト・ファミリーの利権の温床「国産車」計画
第36章 ピニシ --- 群島をつなぐ物流ネットワークの花形
第37章 ベチャ --- 利権がらみの交通行政
第38章 バティック --- 産業としての伝統
第39章 ジルバブ --- 権力争いに利用されるイスラーム
第40章 ジーンズ --- 若者ファッション観察
第41章 ナイキのスポーツ・シューズ --- 労働環境をより悪化させる経済のグローバル化
第42章 Tシャツ --- 政治色あふれるデザインの数々
第43章 ポスター --- 秘められた強い政治的影響力
第44章 メラ・プティ --- 偏狭な「民族主義」を象徴する国旗
第45章 名刺 --- 学位を重視する国民性
第46章 爆弾 --- スハルト退陣後、頻発するテロ事件
第47章 ワニ --- 9・30事件とワニの穴
第48章 水牛 --- インドネシアの家畜・家禽
第49章 クスクスと極楽鳥 --- 慣習法による資源管理と「生物多様性保全条約」
第50章 豚肉とピナン --- パプア人の文化的アイデンティティ
 

さあ、まず、他の東南アジアの国々と同じですが、
ここインドネシアも我らの祖父たちからなる日本軍が
1942年1月、軍事侵攻して短期間のうちに制圧、
終戦まで占領していたそうです。

僕も昔、日本軍のパラシュート部隊が、ボルネオ島の
バリクパパンに降下していく写真を見たことがあります。
まさに落下傘部隊、“空の神兵”ですネ。
 
それから、
9・30事件(1965年9月30日)といって、
大統領になる前のスハルトによって100万人以上の人が殺された、
大虐殺事件があったことも知りました。
殺害された人数はポルポト以前では
東南アジアで最大となり、この事件で、
インドネシアの共産主義・共産党やそのシンパは
一掃されてしまったそうです。

面白いところでは、
インドネシアから輸出している砂が、
シンガポールの領土拡大(埋め立て)に
貢献しているというのがありましたw

あと、インドネシアにはドリアンを食べるために
生きているという人が少なくないそうです。
落果直後のもっとも美味なドリアンを味わうことに
情熱を傾けるのだそうです。
グルメですね~(^^)
 
 
膨大な対外債務、
階級間、地域間の格差、
スハルト政権・スハルトファミリー以来のKKN(汚職、癒着、縁故主義)、
アチェ独立運動下での国軍によるアチェ一般住民の殺害、拷問、誘拐、脅迫、
貧困層の拡大と失業者の急増などなど大揺れの中で
苦しみながらも、たくましく生きる
インドネシアの人びと。

各執筆者の文章を読むと、
インドネシアという国は、建国以来
さまざまな問題を抱え続けているということが
ハッキリと感じられます。

もう矛盾だらけの国というイメージです。
世界には本当にいろいろな国があるということに
気づかされます。

でも、
たぶん、
にんげんとしての本質は僕ら日本人と
ちっとも変わらないんだと思います。

確かめてきます、ジャカルタで。
ジャカルタが、僕を呼んでいます。
 
 

(僕が読んだインドネシアの本)
ジャカルタ路地裏フィールドノート / 倉沢愛子

アジア遊学 No.90 ジャカルタの今を読む / 勉誠出版

アジアの大都市[2] ジャカルタ / 大阪市立大学経済研究所[監修]

インドネシア イスラーム主義のゆくえ / 見市 建

インドネシアを知るための50章 / 明石書店

インドネシア 再生への挑戦 / 石田正美編 アジア経済研究所

2009年インドネシアの選挙 / 本名 純・川村 晃一編 アジア経済研究所

インドネシア 多民族国家という宿命 / 水本 達也

インドネシア進出 完全ガイド / 編著 黒田法律事務所

(参考)
じゃかるた新聞 インドネシア最新ニュース

インドネシアジャカルタジェイピープル

よろずインドネシア Yorozu Indonesia

ジャカルタ ジャパン クラブ(JJC)

インドネシア共和国文化観光省

ガルーダ・インドネシア航空

在インドネシア日本国大使館

インドネシア共和国 - 外務省

インドネシア - 海外安全ホームページ

インドネシア - ジェトロ(日本貿易振興機構)

インドネシア語技能検定試験 - 日本インドネシア語検定協会

インドネシア - Wikipedia

村内伸弘@ムラウチ ドットコム

 
 

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