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アジアの大都市[2] ジャカルタ / 大阪市立大学経済研究所[監修]

アジアの大都市[2] ジャカルタ / 大阪市立大学経済研究所[監修]

 
 
1999年3月25日に初版が発行されていますので、
11年半前の本になります。

読破しましたが、
ただ、「11年半前の本である(=情報が1999年当時である)」点を除けば、
実によくまとまっていて、非常に参考になる本でした!
インドネシアの首都・ジャカルタについて、
これだけ内容が多く、質が高い本はないんじゃないでしょうか。
直近11年間(1999年~今年)の情報はもちろん
載っていないのですが、1999年当時のジャカルタの様子が
すごくよくわかりましたし、歴史的な点や 1999年で FIXされている
データには新しい古いはありませんので、ジャカルタの基礎というか、
土台というか、寄って立っているものがよく理解できました。

通貨危機、インドネシアの政変と揺れ続けるアジア。 開発と成長のもと、都市も拡大を続けた。新たな都市論のパラダイムを求めて 都市変容の姿を現場主義に徹して編んだ学際的研究。5月政変もふまえ分析。

この本のキャッチは、上記のように現場主義に徹して
編んだ学際的研究と書かれています。学際的というだけあって
ジャカルタに関する様々な学問領域を専門とする執筆陣が
それぞれの研究の成果を披歴していました。
 
 

目次 「アジアの大都市[2] ジャカルタ」

 序章 ジャカルタ首都圏研究の動向と課題    Ⅰ. ジャカルタ(バタヴィア)の歴史研究    Ⅱ. 戦後の人口・民族問題と都市下層民    Ⅲ. 向都労働力移動と都市不安定就業    Ⅳ. ジャボタベック開発政策と新中間層    Ⅴ. ジャボタベックのメガ都市化と首座都市圏

第1部 歴史と景観  第1章 植民地都市バタヴィアの社会と経済    Ⅰ. 植民地都市バタヴィアの建設    Ⅱ. 初期バタヴィアの民族と労働(17~18世紀)    Ⅲ. 都市機能の変容(19世紀~20世紀前半)  第2章 独立後における景観の変容    Ⅰ. 植民地都市~首都へ    Ⅱ. 増加する人口、拡大するカンポン    Ⅲ. 首都への改造    Ⅳ. 「プンバングナン」と都市政策    Ⅴ. 景観の90年代

第2部 都市経済の構造  第3章 都市構造    Ⅰ. 都市発展と空間政策    Ⅱ. 中心都市ジャカルタ都の立地構造    Ⅲ. 成熟する首都圏ジャボタベック - 郊外の成立    Ⅳ. 首都圏ジャボタベックの住宅・ニュータウン開発の地域構造    Ⅴ. 拡大首都圏の工業団地の地域構造    Ⅵ. アジア・メガシティの内部構造論  第4章 産業と企業    Ⅰ. ジャボタベックの産業構造    Ⅱ. 工業生産空間としてのジャボタベック    Ⅲ. 多機能物流センターとしてのジャボタベック    Ⅳ. 金融センターとしてのジャカルタ  第5章 金融部門の諸問題と金融危機    Ⅰ. 金融自由化と銀行部門の問題 - 不良資産増加のメカニズム    Ⅱ. 1990年代の対外借入増大のメカニズム    Ⅲ. マクロ経済政策の有効性  第6章 人口動態と就業構造の変動    Ⅰ. 人口動態と労働供給構造の変動    Ⅱ. 首都圏ジャボタベックにおける経済発展と産業別就業構造    Ⅲ. インフォーマルセクターと都市労働市場    Ⅳ. 職業別就業構造の変化と「学歴階層制」の形成  第7章 都市システムと企業ネットワーク    Ⅰ. インドネシア都市システム(都市人口)から見たジャカルタ都、首都圏ジャボタベック    Ⅱ. インドネシア都市システム(投資・工業団地開発)から見た首都圏ジャボタベック    Ⅲ. インドネシア都市システム(事業所の立地とネットワーク)から見た首都圏ジャボタベック    Ⅳ. 東南アジア都市システム(事業所の立地とネットワーク)から見た首都圏ジャボタベック    Ⅴ. 東南アジア地域構造と上位都市システム

第3部 都市問題の諸相  第8章 カンポンの変化    Ⅰ. カンポン改善事業について    Ⅱ. カンポンからルマススンへ - 低所得者向け公共住宅政策の転換  第9章 土地問題と土地紛争    Ⅰ. 土地紛争とその背景    Ⅱ. 土地紛争具体例 - 北コジャ土地紛争

第4部 都市行政と政治  第10章 都市居住政策    Ⅰ. 開発政策の基本方針と居住問題    Ⅱ. 都市・住宅開発のための制度と組織    Ⅲ. 近年の都市住宅開発    Ⅳ. 都市居住政策のオルタナティブ  第11章 社会階級・階層の変動    Ⅰ. 階層社会インドネシア - パトロン-クライアント関係    Ⅱ. ジャカルタの階層構成    Ⅲ. インドネシアの階級構造の特質と中間層の位置づけ    Ⅳ. 都市中間層の様相  第12章 都市の政治と行財政    Ⅰ. 途上国都市論への政治学的アプローチ    Ⅱ. 中央地方関係とジャカルタの行政組織    Ⅲ. ジャカルタ都市政策のリーダーシップ    Ⅳ. ジャカルタ都市政策の基本枠組み    Ⅴ. 5月政変とジャカルタの政治行政への影響

  
ハイ!
結論から申し上げますと、
内容が濃すぎて、ぜんぶをブログに書いていたら
夜が明けちゃいます(泣く)

ガンガン、蛍光ペンでマーカーしたんですが、
マーカーの場所がありすぎてまとめ切れません!
よくよく考えると、僕がこの本の内容をまとめる必要はないんです。
というのも、この本自体が、本当に無駄なく、
ジャカルタのことをまとめきってくれているんです。
ですので、既に本としてジャカルタのことが
“まとまっている”わけですから、僕がブログに
その本の内容をまとめてもあんまり意味ないですよね(笑い)

一応、ザットだけ書いておきますが、
ジャカルタを理解するには、僕のブログ読むよりは、
この本を一冊買っちゃった方がたぶん早いと思います。
それほどよくまとまっていました ^^
 
 
一言で言うと、中心都市 900万人、首都圏 2000万人という
東南アジア最大の都市圏であるジャカルタが、
どのような歴史を辿り、どのように息づき、
どんな方向に向かおうとしているのかがよくわかります。

また、その街の中で、繰り広げられる
行政も庶民も含めたすべてのインドネシア人たちの
活動や動きがとてもよく伝わってくる本です。

学者さんが書いている文章なので、
そもそも無駄がありませんし、図や表を
かなりふんだんにちりばめながら説明がなされているので
説得力が違いますし、内容も頭に入りやすいです(^^)
 

読み終えてみると、
共同研究によって、多様な専門分野から異なる視点で
書かれたジャカルタが、僕の頭の中では、
なんとなくですが、一つにまとまった感じがします。
まだ一度も行ったことはありませんが、
ジャカルタのイメージがかなり具体的に湧いてきました!

街は生きていますから、
この本に書かれていること以外にも
いろいろなことがあるはずです。
この本を読んで、ジャカルタという
巨大都市からたくさんのことを学ぼうという
思いがさらに強くなりました。

(僕が読んだインドネシアの本)
ジャカルタ路地裏フィールドノート / 倉沢愛子

アジア遊学 No.90 ジャカルタの今を読む / 勉誠出版

アジアの大都市[2] ジャカルタ / 大阪市立大学経済研究所[監修]

インドネシア イスラーム主義のゆくえ / 見市 建

インドネシアを知るための50章 / 明石書店

インドネシア 再生への挑戦 / 石田正美編 アジア経済研究所

2009年インドネシアの選挙 / 本名 純・川村 晃一編 アジア経済研究所

インドネシア 多民族国家という宿命 / 水本 達也

インドネシア進出 完全ガイド / 編著 黒田法律事務所

(参考)
じゃかるた新聞 インドネシア最新ニュース

インドネシアジャカルタジェイピープル

よろずインドネシア Yorozu Indonesia

ジャカルタ ジャパン クラブ(JJC)

インドネシア文化宮 - インドネシア METRO TV(メトロテレビ)東京支局

インドネシア共和国文化観光省

ガルーダ・インドネシア航空

在インドネシア日本国大使館

インドネシア共和国 - 外務省

インドネシア - 海外安全ホームページ

インドネシア - ジェトロ(日本貿易振興機構)

インドネシア語技能検定試験 - 日本インドネシア語検定協会

インドネシア - Wikipedia

村内伸弘@ムラウチ ドットコム

 
 

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