世界遺産に登録された熊野古道(くまのこどう)。
このビジュアル本
「熊野古道を歩く ~人はなぜ熊野をめざすのか~」
(JTBキャンブックス 文学歴史-12)を読んで、
熊野古道を歩く準備をしています。
歩くこと自体が修行で、歩くことで救われるそうです ^^
熊野古道は正式には
「紀伊山地の霊場と参詣道」ということで
世界遺産(文化遺産)登録をされているわけでして、
単なる古い道(=古道)ではなく、
参詣で使われた道(=参詣道)であるわけなのです。
この本はまず、
熊野古道に関する写真や地図、図解などが
ふんだんにあり、とっても読みやすいです。
本の体裁ですが、雑誌に近い感覚です。
ですが、文章や調査は本格的で
読めば読むほど熊野への憧憬が高まります。
紀伊路、中辺路、大雲取越え、小雲取越え、
大辺路、小辺路、伊勢路、大峯奥駈道など
すべてのルート紹介が歴史的、宗教的な説明と共に
なされていて、僕は中辺路に決めていますが
全部のコースを歩こうと思わず思ってしまうほどです。
補陀落渡海(ふだらくとかい)という
自らの現身を捨て法華経とともに永遠に生きようと
する捨身行(しゃしんぎょう)があったそうで
「海に消えた僧侶たち」というコラムの中で書かれていました。
自分の身を犠牲にして人々の罪や穢れ、
苦しみを救おうとした渡海僧たちも
熊野古道近くにひっそり建つ山寺に眠っているそうです。
ぜひ訪れて手を合わせようと思います。
それから以前「一遍聖絵」として
このブログでもご紹介した
“捨て聖(ひじり)” 一遍上人(いっぺんしょうにん)が
この熊野で悟りを開いたそうです。
「一遍上人と熊野の神」というコラムによると
一遍上人は
信、不信をえらばず、
浄、不浄をきらはず、その札をくばるべし
という熊野権現のお告げを受け、
一遍を名乗り、「決定往生六十万人」の賦算(ふさん)を
続けていったそうです。
この出来事は「熊野成道(くまのじょうどう)」と呼ばれ
ているとのことでした。「一遍聖絵」でも触れられていましたが
改めて思います、一遍上人と熊野がこんな関係だったなんて!
(参考)
▼熊野・大阪 旅行
・1: 美しき紀の国(木の国)!紀伊半島を空中から眺める。和歌山到着。
・3: 赤木越え(湯の峰温泉→赤木越分岐/船玉神社)で "熊野詣で" スタート!
・4: 中辺路を歩く(船玉神社~"熊野本宮大社の神域の入口" 発心門王子)
・6: 熊野本宮大社!一遍上人「熊野成道」の現場・大斎原、熊野川へ
・7: 日本最古の湯・和歌山県湯の峰温泉で世界遺産「つぼ湯」に浸かる
・9: 日本最古の神社「花の窟(いわや)神社」と光り輝く熊野灘
・10: "空青し山青し海青し" 新宮市の熊野速玉大社(新宮)へ
・11: 神倉神社(神倉山)の鎌倉式石段、ゴトビキ岩、お灯祭り
・14: "神の滝" 那智の滝は世界遺産!落差日本一!日本三名瀑!
・大阪: 天王寺駅前のカプセルホテルに泊まる(アーベイ天王寺ホテル)
・ディープな大阪・西成: ドヤ街潜入!"日本で唯一暴動がおこる街" あいりん地区(釜ヶ崎)へ
・ディープな西成区: 「はよ 死に神来んかいな?」 自由気まま、でも死にたいおじさんとの会話
・大阪: 四天王寺 - 一遍上人が「賦算(人々に念仏札を配る)」を開始したお寺
・五来重 「熊野詣 三山信仰と文化」再読で "死者の国" 熊野古道行きに備える
・「熊野古道を歩く」- 世界遺産・熊野古道 今度こそ中辺路歩いてきます
・一遍聖絵
・国宝絵巻「一遍聖絵」の見方(鑑賞方法)… 行きました!「国宝 一遍聖絵」展
・栗田勇著 一遍上人愛蔵本: 捨ててこそ生きる 一遍 遊行上人
・梅原猛の仏教の授業 法然 親鸞 一遍 "すべての人は必ず救われる!"
・柳宗悦 晩年の最高傑作「南無阿弥陀仏」を読み、浄土思想=他力道を学ぶ。
・日本経済新聞 美の美 「踊るひじり 一遍」が素晴らしかった
村内伸弘@ムラウチ ドットコム
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