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マハティール政権下のマレーシア​ ―「イスラム先進国」をめざし​た22年―

マハティール政権下のマレーシア​ ―「イスラーム先進国」をめざし​た22年―(研究双書)

日本貿易振興機構 アジア経済研究所

ジェトロ(JETRO/日本貿易振興機構)さんの本は、
まず間違いなく好著ですね。
ジェトロさんの本を買って、今まで外したことはありません。
この本も間違いなくよい本です。
内容の充実ぶりが半端じゃないです!
とにかく、各章各章ギッチリと学者さんと外務官僚の
研究成果が詰まっていますんで、
読んでいて勉強になります。

文章にも隙がないというか、
無駄がないので、読み続けるには、
多大なる知的エネルギーが必要ですので、
頭がすごく疲れますがw

ピンクの蛍光ペン
線をガンガン引っ張りながら読んでますが、
なんて言うんですか、
元々かなり整然とまとまっている本なので、
線を引っ張り始めると、
結局、1ページ近く線を引っ張り続けるようになっちゃう
ことも多々ありました。

要は、参考書のようによくまとまっていて
記述の一行一行に無駄がないです。
音楽とか、スポーツとかのことは
一切触れられていないので“硬派”で“固い”本ですが、
読み進めれば読み進めるほど、
マレーシアのことが詳しくなっていきます。

発行も 2006年12月28日ですから、
マレーシアや東南アジア本にしては、比較的新しい部類に入るでしょう(笑)

研究双書 No.557 マハティール政権下のマレーシア ―「イスラム先進国」をめざし​た22年―

第Ⅰ部 マハティール政権の意図とビジョン  第1章 マハティール政権「イスラム先進国・マレーシア」をめざした22年 ―その内容と仕組み―  第2章 ポスト1990年問題をめぐる政治過程 第Ⅱ部 マハティール政権の運営と主要政策  第3章 マハティール政権の財政運営  第4章 民営化政策と企業グループへのインパクト  第5章 「小国」マレーシアと国際環境への対応  第6章 開発戦略とイスラム金融の融合の試み 第Ⅲ部 マレーシア社会の変化と対応  ―「バンサ・マレーシアのもとで」―  第7章 マハティール政権期の高等教育改革  第8章 ウラマー指導体制下での氾マレーシア・イスラム党(PAS)  終 章 マハティール政権の成果と位置づけ

ただ、ここのところで読んだ他のマレーシア本と
まったく同じなのですが、「ブミプトラ」というキーワードが
出てくる出てくる!ブミプトラとはマレー人優遇政策のことですが、
マレーシアという国は、とにかく
人種に敏感というか、常に人種問題が
政治の、経済の、社会の中心にある国なんですね。

人種問題がほとんどない僕ら日本人には
この感覚がなかなか理解できないです。

ましてや、人種という要素に合わせて、
宗教という問題もありますので、なおさらです。
特にこの本のタイトルにもなっていますが、
マレーシアはイスラム教が公式の宗教であり、
他の宗教に較べて優位な位置づけにありますが
イスラム教という教えも、
僕ら日本人にはとても難しいですね。

インドネシアの勉強の時も、
手こずりましたけど、
イスラム教の部分になると、
なかなか本の内容が理解できません。
これは永遠にムリなのかもしれませんね・・・

あと、タイトルの通り、
2020年までの先進国入りを目指して躍進するマレーシア、
具体的にはマハティール政権下のマレーシアの
政策や政治体制、経済成長の経緯などが
ほぼ網羅されていますし、
工業化の手法や民営化、イスラムの促進、
高等教育改革のことなども詳細に書かれていますので、
マレーシアという国家の国家デザインというか、
全体像というか、そういったものが
読み終わるとハッキリと理解できます。

政策の切り替えや打ち出し方とか、
FDI(外国直接投資)の呼び込み方とか、
様々な国際環境への対応の仕方など
マハティールという構想力の高い有能なリーダーが
アジアの小国を率いて突き進んでいく様が
ありありと僕の前に浮かんできました!!
 
また、幾多の矛盾や困難を抱えながらも、
各民族間の調和を大切にし、
国家を発展させていく
マレーシアの人たちのバランス感覚に拍手です。

20年ぐらい前に一度行ったきりの国ですが、
本を読む限りでは、
健全に、そして力強く発展をしていきそうな予感です。

The Economist
一番最後のページには、
マレーシアのGDPの伸びが 12.5%と記載されていました。
すっごく頑張ってるみたいですね、
マレーシア!

なんだかとっても応援したくなっちゃう気分です(^^)

やはり、外国のことを
知れば知るほど、その国を好きになっちゃいますね。
疑心暗鬼はダメですよ、
相互理解が大切なわけですよ。
他国のこと、どんどん学びましょう♪
世界のこと、どんどん知りましょう♪

PS
あと、ビックリしたんですが
(今もそうかわからないんですが)
マレーシアの小学校、中学校を含むすべての公立学校では
理科と数学の授業を英語でやってるらしいんですよ!
マレーシア人はけっこう英語がイケるって
聞いているんですが、理由がわかりますね。
すべての公立学校ですよ、すべての公立学校!!
完全負けてます ^^

(僕が読んだマレーシアの本)
地球の歩き方 マレーシア ブルネイ '11~'12

マレーシア凜凜 / 伴 美喜子

アジアの大都市[3] クアラルンプル / シンガポール / 大阪市立大学経済研究所[監修]

ASEAN先進経済論序説 / 三木 敏夫

マハティール政権下のマレーシア / 鳥居 高編 アジア経済研究所

立ち上がれ日本人 / マハティール・モハマド

(参考)
マレーシア 基本情報 概要|地球の歩き方

クアラルンプール日本人会

マレーシア日本人商工会議所

クアラルンプール日本人会日本人学校

ペナン日本人学校ホームページ

コタキナバル日本人会通信

コタ・キナバル日本人学校ホームページ

ジョホール日本人会

マレーシア政府観光局公式サイト

マレーシア政府観光局 オフィシャルブログ

マレーシア航空

在マレーシア日本国大使館

マレーシア - 外務省

マレーシア - 海外安全ホームページ

マレーシア - ジェトロ(日本貿易振興機構)

マレーシア - Wikipedia


村内伸弘@ムラウチ ドットコム

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