ホー・チ・ミン わが祖国の自由と独立 / 日本ベトナム友好協会 新日本出版社
「ホー・チ・ミン わが祖国の自由と独立(日本ベトナム友好協会 編)」
昭和44年(1969年)11月30日の初版を手に入れて、読みました。
40年以上も前の、本とは思えないほど、
ホー・チ・ミンの行動や思想には普遍性があると思いました。
「写真集」
★「これまでもホー・チ・ミン主席ら党と政府の幹部は、 機会あるごとに全国各地をまわって大衆と接し、 歓談し、かれらを励ましてきた。とりわけ北爆以後は 前線にでて兵士らを激励する機会がふえた。」
というコメントがこの本の「写真集」の中にあったのですが、
“ホーおじさん”やその仲間たちが、
ベトナムの大地の上で、数多くの民衆に囲まれている
写真は、まさに政治の理想ではないでしょうか?
中国の周恩来首相もそうだったようですが、
民衆や国民とともに歩む政治家は、無敵だと思いました。
この写真集を眺めていて、それがすぐにわかりました。
写真集は当然白黒ですが、
写真と言うものは、ある意味文章よりも
雄弁なことがあるわけでして、
このホーチミン写真集を、
添えられたコメントを読みながら
ペラペラとめくっていくと、
ホー・チ・ミンとその祖国ベトナムが
たどった歴史がすごく良く分かります。
何気なく写っている、民衆の表情や仕草から
その時代の雰囲気もとても良く伝わってきました。
「獄中日記」
★獄中日記 まえがき(ベトナム文学院) 「獄中日記」は、共産主義の理想のために、 祖国のために、全人類のために、半世紀以上に わたってたえずたたかいつづけてきた、 一人の偉大な共産主義者の詩集である。 残虐でしかも腐敗しきった蒋介石体制のもとでの 牢獄の生活についてきわめてリアルに描かれた これらの詩から、悠揚せまらざる風格、 豪邁な気迫、強靭な意志、ゆらぐことのない 革命的楽観性がにじみでている。
「獄中日記」は、たんなる無価値な歴史的文書ではない。 それは、すぐれた文学作品であり、今日、 われわれのすべてにとって、品性をたかめ、 革命的道徳を陶冶するうえでの 深い教育的機能をもつものである。
「獄中日記」はホー・チ・ミンが獄中にあったときの
漢詩集ですが、読んでみると、
“詩は志”ということが本当に良く分かります。
天がホー・チ・ミンという人物に、試練を与え、
ホー・チ・ミンという人物がベトナムに自由と独立を
もたらすことができる人物へと鍛え上げているような感じが強くします。
大きな事業をやりとげるためには こころを大きくもたねばならぬ
苦しみぬけば楽しい時がかならずくる
逆境はわたしをきたえあげ わたしの心をさらに強くする
ふとんもなければ毛布もない 足をちぢめからだを丸めても寒くて眠れない
世の中に数え切れないほどの苦しみはあるが 自由の権利をうしなうよりひどいものはない
かれは骨と皮だけだった 苦痛と飢えと寒さにたえられなかったのだ 昨夜はわたしのそばに寝ていたが 今朝はもうあの世の人になっていたのだ
同じ舟に乗り合わせれば助けあうのが当然だ
困難はきみを玉にみがきあげるにちがいない
患(わざわい)のてっぺんをつきぬけて はじめて人の忠(まこと)がわかる 憂い悲しんだ人ほど優れて深みもましてくる
つらさや苦しみもはてしなくつづくわけではない
難関をきりぬけるには最後ほど困難が倍になる
獄中で病気になるのはじつにつらい 泣くべきところなのだがわたしは歌声をはりあげる
わたしの犯した罪とはいったいなんだ 民族に忠誠をつくした罪なのか!
自由がないということはじつに苦痛だ 用をたすにも制限をうける
わらじは破れ路はぬかるみ足はどろんこ それでも前にすすまねばならぬのだ
八ヵ月はくさりにつながれてむなしく消えた わずかな時間でも宝物よりずっと惜しい
おもいをはるかな祖国にはせれば 夢はきりもなくあらたなうれいをめぐる 罪もなくとらわれることすでに一年 涙とともにとらわれの詩をかいている
ものごとの推移にはもとよりきまりがあり 雨のあとはかならず晴れる 苦しみがおあわれば幸せが訪れる、 これは自然の法則なのだ
この人生の格言がちりばめられた漢詩集の中でも
僕が一番気に入ったホー・チ・ミン主席の志(詩)は
「四ヵ月にもなった(原題「四個月了」)」です。
ぜひ、情景を思い浮かべながら読んでみてください!
「四個月了」 「四ヵ月にもなった」 一日囚千秋在外 「とらわれの身には一日千秋のおもい」 古人之話不差訛 むかしの人のことばのとおりだ 四月非人類生活 四ヵ月の非人間的な生活で 使餘憔悴十年多 わたしは十年分もやつれてしまった 因為 なぜなら 四月吃不飽 四ヵ月も腹いっぱい食ったことがない 四月睡不好 四ヶ月もぐっすりねむったことがない 四月不換衣 四ヶ月も着換えをしたことがない 四月不洗澡 四ヶ月も風呂にはいったことがない 所以 だから 落了一隻牙 歯が一本ぬけおちた 髪白了許多 髪もだいぶん白くなった 黒痩像餓鬼 餓鬼のように黒く痩せた 全身是癩疥 体じゅうがかいせんだらけだ 幸而 さいわいに 持久和忍耐 がんばりぬいて耐えぬいて 不肯退一分 一歩もしりぞかなかったから 物質雖痛苦 物質的には苦しかったが 不動揺精神 精神にはいささかのゆらぎもない
「ホー・チ・ミン詩集」
★「誰のため 寒さに震え餓(ひも)じい思い 誰のため いつまでも衣食の心配ばかり 誰のため 父母の果てない貧しい生活(くらし) 誰のため 山河は破れ家は崩れる 誰のため 本を読むのが禁じられ 誰のため 愚か者にされたまま それは日本とフランスが力のかぎり われわれを虐(いた)めぬき搾り取るから 家を焼き国を砕いたかれらのために 子供は苦しみに泣き老人は辛さを忍ぶ 力を合わせ日本とフランスを追い出そう その時ぼくたちの兄弟に栄光の日が来る ぼくらの『救国児童』の会よ それは敵を撃つ力 それは世を救う星 それは越盟(ベトミン)勢力の一翼だ 人民が自らを救う時 事ははじめて成るだろう」
「水牛飼いの子ら」という詩の中で、
牛飼いの子らが清らかな声を合わせて歌う歌は
心を強く動かされます。「ホー・チ・ミン詩集」もまた、
ホー・チ・ミン主席の志(詩)を見事に表していました。
当時のベトナムが置かれていた立場を慮(おもんぱか)って
読んでみてください!
岩を机に一人悠々 党史を訳す 革命の生活 かくも豪華なるや
いま君たちは立ちあがらねばならぬ まず祖国(くに)を救い それから自分を救うのだ
許されぬこの不公平をうち破るために 農民の君たち 越盟(ベトミン)を訪ねていって加入せよ 全国の同胞とともに フランスを撃ち 日本と戦い 自由の運動をおこすために
日本兵を フランス軍を撃て 祖国を掠(かす)めるもの ベトナム人を搾るものを 幼な子を慈(いつく)しまず 老人を労(いた)わらぬものを
ああ 兵士の兄弟たちよ われわれは同じ民族 同じベトナム人 国を興すためなら何でもやれる
よくねよく食べ、学業に勤(いそ)しむ利発な子供たち だが不幸にして祖国の艱(くる)しく辛い運命は お前たちの心にも塗炭の苦しみを味わわせる
力をあわせることを知り 心を一つにすることを知れば どんな困難も やりとおせるのだ
革命が確固とした力となった暁には それは全国各地にひろがり湧きあがり 火山のように勢いよく火をふきあげ 潮の流れのように音をとどろかし あらゆる同胞をひきつけ従えて すべての豺狼(さいろう)を粉々にうち砕くだろう そして革命の焔は国中に光り輝き 独立と自由の旗を照らすにちがいない
わが山河をわれらがとりもどす 千秋の事業はいまここに始まる
世の中に難しい事業などはない ただ苦しさに負ける心を恐れよ 山を覆えし海を塡(うず)めることさえ 志を決すれば必ず遂げられる
長期抗戦は 必ず勝利する 統一と独立は 必ず成功する
国を思うばかりで私は自分を忘れている 五十九歳 まだ年老いたとは思えぬ
この中秋にバック(=私)はみんなに手紙を書く いたる処の子供たちにバックは接吻したい
南北二地方の抗米の戦いはともに善戦 戦勝の報らせまた花のように開く
「ホー・チ・ミンの生涯と思想」
★諸民族の歴史には、その生涯と事業が それぞれの国の輝かしい一ページにしっかりと結びついた 偉人たちが存在している。そのような人たちはしばしば その民族のもっとも気高い品性を象徴している。 かれらは、その生涯を人民の自由と幸福のための たたかいに捧げ、その民族のもっとも切実な願望と もっとも堅い意思はかれらの言葉と行動にあらわれている。 ホー主席こそまさにそのような人である。
チュオン・チンが書いた最後の章
「ホー・チ・ミンの生涯と思想」については、
上の書き出しの文章がそのすべてを物語っていると感じました。
偉人とか、英雄の定義をこれほどまで、
明確に示した文章はあまりないのではないでしょうか?
祖国愛あふれるホー主席は、
まさにベトナムやベトナム人の切実な願望である
自由と独立を長い闘争の末に勝ち取った民族的英雄なのです!!
フランス在住中に、帰国して、
大衆のなかへとびこみ、大衆を目覚めさせ、大衆を組織し、
大衆との団結をはかり、大衆を訓練して、
大衆を自由と独立をかちとる闘争に立ち上がらせる
緊急性を訴えたホー・チ・ミン。
革命を成功させるには、強大な党が必要であり、
それが大衆を組織し、大衆を指導して蜂起をおこない、
権力をにぎらなければならないと考えたホー・チ・ミン。
党は戦線のなかにあってもっとも犠牲をはらい、
もっともよく活動し、戦線にもっとも忠実な一部分であるという
態度をもたなければならない。闘争と日常活動を通してこそ、
ひろい大衆ははじめて自分たちの指導者である人たちを
認めるのであるとコミンテルンに報告したホー・チ・ミン。
世界的には、ソ連と連合国がかならず侵略者を
うち破るであろう。インドシナにおける日本とフランスの
間の矛盾はますますさらにするどくなるであろう。
千載一遇の機会はもうすぐくるであろう。と
ベトナム民主共和国の樹立を予言したホー・チ・ミン。
夜も昼も国事に奔走し、方法をつくして嵐をふせぎ、
革命の船が暗礁にのりあげないで前進するよう
心を砕いたホー・チ・ミン。
すぐれた戦術を用いて革命政権を堅持し、帝国主義の
陰謀を失敗させて祖国を危険から救ったホー・チ・ミン。
われわれが譲歩すればするほど、ますますフランスは
侵略してくると全国の同胞によびかけたホー・チ・ミン。
抗戦中、つねに “長期抗戦、自力更生”の方針を堅持するよう教え、
前線は “力を出して敵をせん滅”、
後方は前線の補給と、人民の生活の改善のために、
“生産増加、節約の実施”に努力し、
敵の後方は生産し、破壊し、遊撃戦をおこない
また抗戦に積極的に参加するか、支援して、
全人民に「愛国競争」をよびかけたホー・チ・ミン。
「すべてを前線に、すべてを勝利に」
「一人一人が戦いに勝つために全力を尽くそう。」
国内の団結と国際的連帯を強化することを主張し、
幹部、党員と大衆を愛国主義とプロレタリア国際主義で教育し、
戦闘と生産に積極性と創造性を発揮させたホー・チ・ミン。
幹部と党員を「勤勉、節約、清廉、誠実」の精神と
「至公無私」の教訓、抗戦を遂行すること、労働者階級の
革命の立場を堅持し、かれらを大衆路線の作風で教育し、
どん欲、浪費、官僚主義などに反対したホー・チ・ミン。
人民大衆とくに労働者と農民がしっかりと団結し、
もし革命が労働同盟を基礎に労働者階級によって指導されるならば
ベトナム革命は勝利することができると主張したホー・チ・ミン。
革命は人民大衆がおこなうものであり、
まずもっとも貧しい階層、もっとも抑圧され、搾取されている階層、
すなわち労働者と農民のものでなければならないことを
はっきりと認識していたホー・チ・ミン。
抗戦勝利の鍵は民族統一戦線の強化と拡大、
労農同盟の強化、人民権力の強化、軍隊の強化発展、
党の強化とすべての面における党の指導を強化すること
にあるとのべたホー・チ・ミン。
団結こそ強い力であるとくりかえしのべていたホー・チ・ミン。
党は全人民の団結に努力して抗戦を推進し、
戦線内の友党や諸団体と団結しなければならない。
口先だけの団結ではなく、実際行動において
あらわれなければならず戦線の真の精神から
生まれでなければならないといっていたホー・チ・ミン。
わが人民の絶対多数は農民である。この数年間、農民の力に
よって抗戦は勝利を重ねた。こんごも農民の力によって抗戦は
完全勝利し、建国は成功するであろうとのべたホー・チ・ミン。
「人民が空腹ならば、党と政府にあやまりがあり、人民が
寒さにふるえ、文盲で病気ならば、党と政府にあやまりがある。」
「したがって党と政権の幹部は上から下までみな人民の
生活に深い関心をはらわなければならない。」
いつも幹部や職員にたいして、官僚主義、濫費、汚職に
おちいってはならないこと、また大衆の生活に深い関心を
もたなければならないと教えたホー・チ・ミン。
幹部は兵士を愛さなければならない。傷病兵にたいしては、
幹部はよく訪ね、よく世話をしなければならない。隊長、政治員は
隊員の兄弟であり、友人でなければならないといっていたホー・チ・ミン。
「軍隊と人民との関係は、ちょうど水と魚の関係のようなものである」
だから兵士は人民の生命、財産を守らなければならない。
人民の針一本、糸一本さえもとったりしてはならないと軍隊にくりかえし
教えていたホー・チ・ミン。
いつも党を分裂と派閥から守るために
党の団結と統一に心を砕いたホー・チ・ミン。
よく団結するにはよく批判と自己批判をおこなわなければならない。
批判と自己批判は団結にもとづき、団結を目的とするとのべたホー・チ・ミン。
自らを人民によって派遣された前線の兵士、人民の忠実な召使いで
あると考えていたホー・チ・ミン。
いかなるとき、どこにあってもわたしが追い求めてきたものはただひとつ、
それは祖国と人民に献身することだけであるといっていたホー・チ・ミン。
「祖国に忠誠をつくし、人民を愛す」
これを自分自身への、党と国家の幹部へのいましめの言葉としていたホー・チ・ミン。
労働は、すべての公民の祖国にたいする神聖な義務である。
だれでも自分の能力に応じて自らの自覚をもって労働に参加し、
祖国建設に寄与しなければならないとのべていたホー・チ・ミン。
党と政府の勤務以外に、野菜をつくったり、植樹するなど
肉体労働によろこんで参加したホー・チ・ミン。
国家の利益、人民の利益になることは積極的に一生懸命やり、
出世や功名、富貴をのぞんではならないと教えていたホー・チ・ミン。
いかなる仕事でも自分個人のことよりもすべて同胞のこと、
全人民のことを先に考えなければならない。困難で苦しいことは
自分が先に立ち、楽しみをうけるのは人の後にすべきであると
のべていたホー・チ・ミン。
革命的道徳を育てるために学習しなければならない。
革命道徳あってはじめていつでも革命のために
すべてを犠牲にし、体も心もこれに献げ、大衆を指導して
革命を完全勝利に導くことができる。組織を、人民を、
民族の未来、革命の未来にたいする信頼を育てるために
学習しなければならない。確信があってはじめて、
困難につきあたったとき、だんことして実践し、
決意をもち、また犠牲をはらうことができる。
学習は実践をめざさなければならない。
学習と実践は併行しなければならない。
学習しても実践しなかったなら無益である。
実践しても学習しなかったら、その実践は順調に
おこなわれないといっていたホー・チ・ミン。
学校で、書物で、そしてお互いに学び合い、人民から学ぶ。
人民から学ばないのは大きな損失であるといっていたホー・チ・ミン。
実行のともなわない、口先だけの理論をひじょうにきらったホー・チ・ミン。
内容のとぼしいうつろな文章をひじょうにきらったホー・チ・ミン。
この章の中にはさまざまな姿の
ホー・チ・ミン主席が記述されています。
すばらしい伝記に仕上がっていると思います!
ただ、皆さんも読んでお気づきかとは思いますが、
途中からは、組織の引き締めのための
党や軍内部に向けた文章になってしまっている感じで、
さすがに読み続けるのがキツくなりますが、
個人崇拝を気にすることなく、その裏に隠れた
エッセンスを読み取っていけば、
いいんだと思ってますので、
やっぱり色々な面でとても参考になりました。
最後に、この最後の章「ホー・チ・ミンの生涯と思想」に
書かれていた文章で、このブログ記事を締めくくります。
ホー・チ・ミン主席は正しい革命路線をみいだし、 それを実践する強力な政党を建設し遂げた最初のベトナム人である。
国家が再統一されないうちは、 ホー主席の心は一日として安まらない。 あるとき、国会で報告をおこなっていて、 アメリカ=ジェムによる南ベトナムの同胞の残酷な 恐怖につきおとされていることを述べたところまでくると、 ホー主席の目からは涙があふれたのだった。 ホー主席が終生心に抱いていた願望は、 祖国が独立し、再統一して人民が自由に、幸福になるということである。
ホー主席の道徳のなかでぬきんでているのは人間への愛情である。 しかし、それは階級を超越した、抽象的な人間への愛情ではなくて、 労働者にたいする階級的な愛情、額に汗して働く人びとや 貧困におとしいれられている人びとにたいする無限の愛情である。
わが人民が心からホー主席を敬愛しているのは、 ホー主席が、ほとんど半世紀にわたって祖国と人民を救うために 疲れを知らず、すべてを犠牲にしてたたかってきたからである。 願望を実現する決意をして、かれは、青年として真理を求めて 故郷を離れたとき、かれの心をとらえた若々しい熱血を保っていた。 その精神は富をもってしてもとうてい買収し、誘うこともできず、 いかなる困難も動揺させることができず、またいかなる力を もってしてもこれを屈服させることのできない精神である。 はじめて祖国を遠く離れ生活のためにはげしい労働に したがわなければならなかった日々、また、帝国主義の獄で 過ごした日々、そして革命が困難に遭遇したとき、 かれはいつも革命への忠誠と楽天性を守った。 鋼鉄のように堅い闘争の意志、不屈と革命的楽天性は、 主席の生涯の活動を通じて貫徹した気高い品性なのである
指導について、ホー主席はわれわれに、 官僚主義、権威主義になったり、また戸をしめきって計画をつくり、 計画をつくってから人民にむりにおしつけて従わせるような やり方をしてはならないと教えている。反対に、大衆路線をあゆみ、 何かあれば、人民の意見をきき、人民と話し合い、 われわれの政策を人民にわかりやすく、納得のいくように 説明して、人民が納得して喜んで正しくその政策を実行する ようにしなければならない。党、指導機関や幹部はなぜ、人民の 意見をきき、人民と話し合わなければならないのか。 その理由は、大衆の智慧と経験は無限に豊富で、 大衆の力は無限に大きいからである。われわれが出す主張、 政策はすべて大衆の利益に直接影響がある。正しい主張、 正しい政策をうち出すためには、われわれは辛ぼう強く 調査研究して大衆の情勢や願望を知り、いったん主張、 政策を打ち出したときは、よく説明、宣伝、指導して、 大衆がそれらを実行できるようにしなければならない。 それを通じて、われわれは大衆の意見をきき、 大衆の経験を学んでその政策を補足し、手なおしし、 あるいは発展させ、ふたたび大衆へかえしていかなければならない
「わたしはただひとつの願い、ひじょうにはげしい願いだけを抱いている。 それはわが国が完全に独立し、わが民族が完全に自由となり、同胞のすべてが 十分に食べ、着、そして教育を受けることができるようになるのを見ることである」(ホー・チ・ミン)
「ベトナム全人民の心はただ一つ。けっして奴隷にならないことである。 志はただ一つ。絶対に国を失わないことである。 目的はただ一つ。抗戦を遂行し、祖国の統一と独立をかちとることである。」(ホー・チ・ミン) この願望こそホー主席の生涯のすべての思想と行動を支配していたのである。
「ベトナムはわたしの一大家族である。ベトナムの若ものたちは みんなわたしの子供であり、孫である。かれらのひとりを失うことは、 わたしにとっては断腸の思いなのだ。」(ホー・チ・ミン)
★目次より
写真集 わが祖国の自由と独立
獄中日記
ホー・チ・ミン詩集
ホー・チ・ミンの生涯と思想 ……… チュオン・チン
(僕が読んだベトナムの本)
・ INSIGHT GUIDES 「VIETNAM(ベトナム)」
・ ホー・チ・ミン わが祖国の自由と独立 / 日本ベトナム友好協会
・ 物語 ヴェトナムの歴史 一億人国家のダイナミズム / 小倉 貞男
・ 人間の集団について ●ベトナムから考える / 司馬遼太郎
(参考)
・ベトナムフェスティバル2010 Vietnam Festival 2010 - 2010年9/18日(土),9/19(日)
村内伸弘@ムラウチ ドットコム♣
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